このブログ記事は『特殊車両に必要な資格』を紹介しています。
- 特殊車両ってどんな車?
- 農業のトラクターなどは運転できるの?
- 資格の種類と取得の費用を教えて?
どうも『てったのぶろぐ』管理人です。
さまざまな形をし、さまざまな用途に使用されてきた特殊な機械たち。
数多の職人たちが運転操作し、日本の発展に貢献してきました。
そんな機械を運転・操作する資格を取得してあなたもそんな職人の一人になりませんか?
目次
1. 特殊車両とは
■特殊車両とは
日本の自動車の区分の中で、特殊な用途のために特殊な形状構造をした自動車を言う。一般的に表現すると、作業機を取り付けた車両で、走行や運搬よりも、その作業機を使うことが目的の自動車。
特殊自動車|ウィキペディア
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/12/volvo-906771_640.jpg)
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/11/forklift-2974155_640.png)
有名どころは、↑上記画像↑のタイヤショベルとフォークリフト車両でしょう。
公道を走行する場合と用途に合わせた作業をする場合、それぞれに資格が必要です。
2. 公道走行免許
道路交通法では、特殊車両を特殊自動車と呼称しています。
特に大きいものを大型特殊自動車。
小さいものを小型特殊自動車と分類しています。
2-1. 大型特殊自動車第一種免許
特殊自動車で公道を走行する場合は、道路交通法に基づく大型特殊自動車第一種免許が必要です。
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
運転免許の”いち区分”、通称『大特』だよ。
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
ちなみに、大型特殊自動車第二種免許は、
需要のないマニアック免許だよ。
大型特殊自動車第一免許があれば全ての特殊自動車が運転できます。
特殊自動車と一言で言うと、大変範囲が広いですが・・・。
- タイヤショベル
- フォークリフト
- クレーン車
- 除雪に使われるロータリー除雪車など
- トラクターなどの農耕車
などが該当します。
■免許取得条件
↓以下↓の全ての条件を満たしていることです。
- 満18歳以上
- 片眼で0.3以上、両眼で0.7以上(眼鏡・コンタクト可)の視力があること
※一眼の視力が0.3に満たない方、若しくは一眼が見えない方
→他眼の視野が左右150度以上で、視力が0.7以上であること。 - 赤・青・黄の色の識別ができること
- 10mの距離で90dBの警報器の音が聞こえること(補聴器で補われた聴力も含む)
- 自動車の運転に支障を及ぼす恐れがある四肢、または体幹の障害がないこと
■免許取得方法
免許取得を目指す場合は、以下のどちらかになります。
- 運転免許試験場で一発試験に合格
- 教習所で6時間の実習後、卒業検定に合格
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
一発試験は、何度も落ちるのを前提に根気よく頑張ろう!
■免許取得費用
□運転免許試験場
試験 手数料 | 1,750円 |
免許証交付 手数料 | 2,050円 |
□教習所・自動車学校
免許なし | 約15万〜20万円 |
普通免許などを所持 | 約8万〜15万円 |
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
教習所の費用は高いけど、合格率は90%を超えるので時短で大特が欲しい人向けだね。
大特を取ってみた記事はコチラ↓↓
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/11/4fdf61e07592597dcd3831b29f76adac-160x90.jpg)
2-2. 小型特殊自動車で『公道を走る免許』
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
道路交通法では、小さめの特殊自動車のことを小型特殊自動車と呼ぶよ。
■小型特殊自動車の定義
- 全長4.7m以下
- 全幅1.7m以下
- 全高2.0~2.8m以下
- 最高速度時速15km以下
※農作業用は時速35km未満
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
どれかひとつでも基準値をオーバーしたら、
大型特殊自動車第一種免許が必要になるからね。
■小型特殊自動車で公道走行に必要な資格
- 大型特殊自動車第一種免許
- 普通自動車第一種免許
- 小型特殊自動車免許
のいずれかが必要です。
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
ちなみに、大半の人が普通自動車第一種免許を取得するので、
小型特殊自動車免許を取得する人は”まれ”かな。
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
都市部の原付免許の人が取るくらいかなぁ。
■小型特殊自動車 例
- ミニタイヤショベル
- フォークリフト
- タイヤローラー
- ターレット(市場で使われる荷役運搬機械)
- 小型の農耕用車両
2-3. 農耕車限定
大型特殊自動車免許に農耕車限定免許というものがあります。
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
つまり農耕用車両の大特だよ。
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/12/tractor-3637472_640.jpg)
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/12/combine-harvester-702413_640.jpg)
農耕用車両とは↑上記画像↑のトラクターとコンバインが有名ですね。
畑から畑に移動するとき、農道と呼ばれる道路を走行することになるので大型特殊免許は必要ということになります。
■資格取得方法
JA(農業協同組合)が行っている免許取得の講習を受講する。
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
ただ、農家さんは冬場は休みになる人もいて
除雪のバイトしたりする人も多いので、
普通の大特を取得する人も多いみたい。
2-4. 除雪車
除雪にもさまざまな特殊自動車が使われています。
- 除雪ドーザ
- 除雪グレーダー
- ロータリー除雪車
- 除雪トラック
- 凍結防止剤散布車
■大型特殊自動車で走れる車両
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/12/snow-thrower-70035_640.jpg)
1.除雪ドーザ
タイヤショベルのバケットを除雪に用にしたもの。
2.除雪グレーダー
モーターグレーダーそのもの。
3.ロータリー除雪車(左記画像)
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
ミニタイヤドーザなどの小型特殊自動車は小型特殊自動車免許でOKだよ。
■大型自動車免許で走れる車両
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/12/4354588_s.jpg)
4.除雪トラック(左記画像)
5.凍結防止剤散布車
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
ベースが大型のトラックなので、大型自動車免許なんだね。
3. 作業資格
特殊自動車で作業をする場合は、安全衛生法に基づく各種特殊自動車に合わせた作業資格が必要です。
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
作業とは、タイヤショベルで『砂利などの運搬』をする、フォークリフトで『荷物の積み降ろし』をすることを言うよ。
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
公道を走行するには『大特』ひとつあればいいけど、作業をする免許は特殊自動車ごとに種類があるんだね。
![](https://webwebweaving.link/wp-content/themes/cocoon-master/images/doctor.png)
それでは、代表的な特殊自動車の作業免許を見ていきましょう。
3-1. タイヤショベルの作業資格
タイヤショベルで砂利の運搬、除雪などの作業をする場合、車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転の業務に係る技能講習という作業資格が必要です。
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
ちなみに、タイヤショベルは通称で、正式名は”ホイールローダー”、もしくは”トラクターショベル”だよ。
その他こちらの資格では
- バックホー
- ブルドーザー
- モーターグレーダー
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/12/excavation-921244_640.jpg)
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/12/construction-site-2468072_640.jpg)
などの特殊車両を操作して作業することができます。
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
ちなみに、バックホー、ユンボは通称で、正式名は”ドラグショベル”だよ。
![講師](https://webwebweaving.link/wp-content/themes/cocoon-master/images/b-man.png)
これらの特殊車両は、安全衛生法や土建業界では建設機械と呼ばれます。
■資格取得方法
厚生労働省・労働局から許可を受けた公式の教習所で『労働安全衛生法』で基づく『運転技能講習』を修了すること。
■資格取得費用
基本は下記のふたつのコースが整備されています。
条件
満18歳以上の方で、↓下記↓のいずれかに当てはまる方。
・大型特殊自動車運転免許をお持ちの方。
・不整地運搬車運転技能講習修了証をお持ちの方。
・自動車運転免許(大型・中型・普通)をお持ちの方で特別教育(※1)修了後、
当該機械での運転の業務経験が3ヶ月以上ある方。
(※1)小型車両系建設機械(整地等)、(解体用)または不整地運搬車の特別教育修了者
上記のいずれかに当てはまる方。
料金ふ
・42,000円(テキスト代1,540円及び消費税込)
講習時間
・学科講習 9時間 実技講習 5時間 / 講習日数 2日
条件
・満18歳以上の方で、何もかも未経験の方
料金
・110,000円(テキスト代1,540円及び消費税込)
講習時間
・学科講習 13時間
・実技講習 25時間/講習日数 6日
タイヤショベルの作業資格関連記事は↓コチラ↓
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/12/volvo-906771_640-160x90.jpg)
3-2. フォークリフトの作業資格
フォークリフトで荷物を運搬するには、フォークリフト運転者という作業資格が必要です。
![解説員](https://webwebweaving.link/wp-content/themes/cocoon-master/images/doctor.png)
フォークリフトは荷役運搬機械と呼ばれています。
■資格取得方法
厚生労働省・労働局から許可を受けた公式の教習所で『労働安全衛生法』で基づく『運転技能講習』を修了すること。
■資格取得費用
条件
・満18歳以上の方で、何もかも未経験の方
料金
・61,800円(テキスト代1,540円及び消費税込)
講習時間
・学科講習 11時間
・実技講習 24時間/講習日数 5日
3-3. クレーン車
■クレーン車の作業操作に必要な資格
・移動式クレーン運転士
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
この資格は作業資格の中でも別格で『免許』になります。
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
費用は約10万円以上は見ておきましょう。
3-4. 農耕車
作業免許は特に規定されていません。
3-5. 除雪車
公道の除雪をする場合、除雪講習が必要です。
そのほか、除雪ドーザと除雪グレーダーは車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転の業務に係る技能講習が必要です。
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
元がタイヤショベルとモーターグレーダーだもんね。
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
↓画像↓を見てもらうとわかるけど、『雪を押し付ける』ことに特化したアタッチメントだよ。
![](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/11/snow-plow-4602073_640.jpg)
■作業資格がいらない除雪車
- ロータリー除雪車
- 除雪トラック
- 凍結防止剤散布車
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
ロータリー除雪車に作業資格がいらないのは以外だよね。
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
THE特殊自動車なのにね。
3-6. 私有地で特殊車両を使う場合
特殊車両を私有地で使用する場合、作業免許がいる、いらないでよく議論の的になるでしょう。
結論を言うと『プライベート』か『仕事』かで条件によって異なります。
私的に使用 | 業務上の使用 | |
公道免許 | いらない | いらない |
作業免許 | いらない | いる |
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
軽く説明するね。
■私有地で作業する場合
□スーパーから駐車場の除雪の依頼が、勤めている会社にあったので除雪した。
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
作業免許が必要な場合は、『業務上の使用』のケースです。
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
このケースは、スーパーから会社へお金が支払われているため『業務での使用』になるので、作業免許は必要です。
□隣の家の駐車場をボランティアで除雪
![てった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0822-1-scaled.jpg)
このケースでは作業免許は必要ないよ。
![くろてった](https://webwebweaving.link/wp-content/uploads/2024/07/DSC_0823-1-scaled.jpg)
でも、安全に作業してね。
まとめ
- 特殊車両とは、タイヤショベルなど作業機で作業を目的とした機械車両のこと。
- 特殊車両には公道走行資格と作業資格がある。
- 農耕用の特殊車両は作業資格はいらない。ただし、ほぼ公道は走ることになるので公道走行◇は必要。
- 除雪車両ごと資格が違う。
- 小型特殊車両は普通免許で公道が走れる。
いかがでしたか?
特殊車両は範囲が広すぎる上、車両や用途でどの資格がいる、いらないで議論になった経験がある人もいるでしょう。
今回の記事を参考に、業務に必要な資格を取得していきましょう。
コメント